街ごとに個性あふれる文化が楽しめるJR中央線沿線でも、阿佐ヶ谷や荻窪がある杉並区は多様な文化に彩られた街だ。
世界的なプレイヤーも集うジャズの街
阿佐ヶ谷はジャズの街としても知られている。「阿佐ケ谷」駅前などを会場に毎年秋に開かれる「阿佐谷ジャズストリート」は阿佐ヶ谷の街をジャズで盛り上げようと1995(平成7)年から開催されているイベント。世界的なプレーヤーから学生や地域の人々によるジャズバンドの演奏もあり、毎年多くのジャズファンでにぎわう。「阿佐谷ジャズストリート」の開催をきっかけに阿佐ヶ谷にはジャズバーやジャズ喫茶が増え、現在は、常にジャズに触れられる街になった。
知られざるアニメカルチャーの歴史
杉並区は映像文化・アニメ産業が盛んなエリアでもある。阿佐ヶ谷もその拠点のひとつで、映画館「ラピュタ阿佐ヶ谷」では知る人ぞ知る名作が上映されているなど、阿佐ヶ谷ならではのカルチャーに触れることができるスポットもある。
荻窪は与謝野晶子や井伏鱒二といった文人の住んだ街で、編集者や作家・イラストレーターなどが現在も多く暮らしているという。こうした背景もあり、荻窪には良書を多数揃えた質の高い古書店が多い「本の街」としても知られている。個性的な品ぞろえで評判の古書店も多く、ここでしか手に入らない稀覯本も少なくないそうだ。
春と秋に開催「荻窪音楽祭」
また、荻窪は音楽評論家の大田黒元雄が暮らしていた街で、古くからクラシック文化が根付いていた。全国的にも知られる名曲喫茶「ミニヨン」をはじめ、音楽関連の店や企業が集まっていることも特徴だ。毎年秋には、クラシック音楽を中心とした「荻窪音楽祭」が開催されているのも荻窪らしいイベントといえよう。
街とともに成熟してきた文化を気軽に楽しめること。それも阿佐ヶ谷や荻窪で暮らす魅力のひとつだ。
ジャズ・映像・音楽など、様々な文化が集まる街
所在地:東京都杉並区