ビール工場の再開発で誕生
「恵比寿」駅の南側には近代的な街並みが特徴の「恵比寿ガーデンプレイス」が広がる。ここにはかつて「サッポロビール」の工場があった。1994(平成6)年に跡地の再開発による「恵比寿ガーデンプレイス」が街びらきを迎え、ショッピング施設やオフィス、マンションなどが誕生した。
「恵比寿」駅の由来にもなったヱビスビール
1887(明治20)年日本麦酒醸造がこの地でヱビスビールの製造を開始した。ビール積み出し用の貨物専用駅も設けられ、これが「恵比寿」駅のルーツとなっている。「恵比寿」駅という名もヱビスビールに由来して付けられたものだ。
ヱビスビールの工場は1980年代まで「サッポロビール恵比寿工場」として操業を続けていたが、千葉市へ移転、跡地の再開発が行われることになった。現在も「恵比寿ガーデンプレイス」には「サッポロビール」本社があり、ヱビスビールの試飲もできる「ヱビスビール記念館(YEBISU BREWERY TOKYO)」もある。
多彩なショップが集まる「センタープラザ」
「恵比寿ガーデンプレイス」内のショッピング施設で営業を続けていた「恵比寿三越」は2021(令和3)年に惜しまれつつ閉店となった。跡地はリニューアルされ、新たなショッピング施設「センタープラザ」がオープンしている。
ここには、スーパーマーケット「ライフ セントラルスクエア恵比寿ガーデンプレイス店」や「明治屋恵比寿ストアー」、ドラッグストア「トモズ 恵比寿 ガーデンプレイス店」などが入っており、ワンランク上の食品から日常雑貨まで手に入る利便性の高いショッピング施設として親しまれている。
上質の空間で名作を鑑賞できる「恵比寿ガーデンシネマ」
「恵比寿ガーデンテラス」の弐番館には2スクリーンのミニシアター「恵比寿ガーデンシネマ」がある。世界の名作を上映するほか、演劇やミュージカル、コンサートなど他の芸術とのコラボレーションを行う新しい形態の映画館を目指している。館内にはプライベートシートやカフェもあり、ゆったりと映画を楽しめると好評だ。
日本初の写真と映像の総合的な博物館「東京都写真美術館」
「恵比寿ガーデンプレイス」の西側、JR山手線沿いには「東京都写真美術館」が立つ。日本では珍しい写真や映像の専門美術館で、日本を代表する写真家の作品を数多く収蔵することで知られる。
写真の展覧会や映像の上映会のほか、ワークショップなど参加型のイベントも開催されており、折に触れて訪ねるのも楽しい。
恵比寿エリアのルーツとも言える場所にある「恵比寿ガーデンプレイス」。ここは今も恵比寿エリアの象徴的なスポットで、街の魅力を高める存在だ。
買い物だけでなく、文化も楽しめる恵比寿エリアのシンボル「恵比寿ガーデンプレイス」
所在地:東京都渋谷区