福岡市3本目となる地下鉄七隈線
福岡市地下鉄は福岡市内の主要な交通機関として多くの人に利用されている。福岡市地下鉄は1981(昭和56)年に最初の区間として1号線(現・空港線)「室見」駅から「天神」駅間が開業した。その後、延伸を繰り返し、1993(平成5)年には空港線「姪浜」駅から「福岡空港」駅間と箱崎線「中洲川端」駅から「貝塚」駅間の2路線が全通している。
さらに、バス路線に頼っていた福岡市城南区や福岡市早良区中央部と福岡都心を結ぶ地下鉄として3本目の地下鉄が計画されるようになった。
福岡市城南区や福岡市早良区中央部から福岡都心を直結
この新しい地下鉄は1996(平成8)年に着工、2003(平成15)年には路線名が七隈線と決定した。2005(平成17)年に「橋本」駅から「天神南」駅間の12.0kmが開通し、これにより福岡市城南区や福岡市早良区中央部と福岡都心へのアクセスが飛躍的に向上している。
先進的な設備でデザイン性も豊か
七隈線は日本で4番目のリニアモーター方式のミニ地下鉄だ。「橋本」駅から「天神南」駅間に16駅が設けられ、すべての駅にホームドアを完備、自動運転を行うなど先進的な地下鉄として注目されている。駅の設備から車両、サインシステムまでトータルにデザインされていることも特徴だ。
「博多」駅乗り入れでさらに便利に
七隈線は2013(平成25)年に「天神南」駅から「博多」駅間の延伸工事も始まった。2021(令和3)年延伸区間の駅名が「博多」駅と「櫛田神社前」駅に決定。2023(令和5)年3月27日には「天神南」駅から「博多」駅間が開通した。
これまで、七隈線と空港線は「天神南」駅と「天神」駅の間を600m歩いて乗り換える必要があったが、七隈線「博多」駅延伸後は「博多」駅で直接乗り換えが可能になった。これにより、七隈線沿線から「福岡空港」方面への所要時間も短縮された。
「博多」駅は山陽新幹線、九州新幹線をはじめ在来線特急やJR鹿児島線、JR福北ゆたか線が乗り入れる九州最大のターミナルだ。2022(令和4)年9月には西九州新幹線の「武雄温泉」駅から「長崎」駅間が開通した。「武雄温泉」駅で「博多」駅からの在来線特急「リレーかもめ」号と「長崎」駅行きの西九州新幹線「かもめ」号が同一ホームで接続し、「長崎」駅への所要時間も短縮された。七隈線の「博多」駅延伸で、これら九州各方面へのアクセスも便利になる。
地下鉄ネットワークの充実でますます便利になる福岡市の交通アクセス。福岡市での暮らしはより快適になるだろう。
いよいよ実現した福岡市地下鉄七隈線「博多」駅延伸。周辺へのアクセスがますます便利に!
所在地:福岡県福岡市博多区