「覚王山 日泰寺」は、1904(明治37)年にシャム国(現・タイ王国)から寄贈された仏舎利(釈迦の遺骨)を安置するために創建された寺院。ときのシャム国国王が、同じく仏教国のセイロン、ビルマに仏舎利の一部を分与されたと見聞したシャム国弁理公使が、日本の仏教徒にも頒与を国王に懇願。下賜の勅諚が得られ、名古屋官民一致の誘致運動が実り、現在の地での新寺院建立に至った。
「覚王」は釈迦の別名、「日泰」とは日本とタイ王国を意味するこの寺は、どの宗派にも属さない日本で唯一の超宗派寺院。そのため運営にあたっては、現在19ある宗派の管長が3年交代で住職を務め、各宗の代表が役員として日常の寺務に携わっている。
仏舎利は、本堂のある境内からやや離れた奉安塔に安置。ガンダーラ様式の仏塔で、県文化財に指定されている。本堂前には1987(昭和62)年にタイ国皇太子が手植えしたタイの花、海江豆(カイコウズ)があり、毎年5月から6月に真紅の鮮やかなが花を咲く。
覚王山 日泰寺
所在地:愛知県名古屋市千種区法王町1-1
電話番号:052-751-2121
開門時間 5:00~16:30
https://www.nittaiji.or.jp/