玉川上水沿いの“風の散歩道”を歩くと、すぐに目につく洗練された洋館。『女の一生』や『路傍の石』など、大正・昭和期の文学史に名を刻む作家・山本有三の旧邸だ。1936(昭和11)年から1946(昭和21)年、駐留軍に接収されるまで有三が住んでいたこの家は、現在「三鷹市山本有三記念館」となってその偉業を讃えている。大正末期の本格的な洋風建築である館内では、有三の遺品の展示のほか、彼についての資料の展示や朗読会などが行われている。
内装の妙も見るべきところであり、気品ある応接間や、個性的な意匠の暖炉、美しい装飾が施された壁やドアは一見の価値あり。あでやかな大正ロマンを感じさせるものばかりで、三鷹市の文化財に指定されている。館内を見終わったら、整備された庭園を散策するのもよいだろう。南側には有三記念公園が隣接しており、心身ともに豊かにのんびりと過ごすにはうってつけのスポットだ。
三鷹市山本有三記念館
所在地:東京都三鷹市下連雀2-12-27
電話番号:0422-42-6233
開館時間:9:30~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日と翌々日)、年末年始(12/29~1/4)
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