進化を続ける世界一のビッグターミナル「新宿」駅
「新宿」駅はJR、地下鉄、私鉄と多くの路線が乗り入れ、乗降客数が世界一規模を誇るビッグターミナルだ。「新宿」駅は開業以来、絶え間ない進化を続けてきた。
近年も2016(平成28)年に高速バスやリムジンバスの乗り場を集約した「バスタ新宿」をはじめ、ショッピング施設「NEWoMan新宿」や文化交流施設、オフィスを併せ持つ「JR新宿ミライナタワー」がオープン。2020(令和2)年には「新宿」駅の地下東西自由通路が開通し、電車の利用や東口から西口への移動が便利になった。
さらに使いやすいターミナルを目指す「新宿グランドターミナル」構想
「新宿」駅では今後もビッグプロジェクトが目白押しだ。東京都は2018(平成30)年に、「新宿」駅をさらに便利で魅力あるターミナルにする目的で「新宿の拠点再整備方針~新宿グランドターミナルの一体的な再編~」を策定した。
この方針では更新期を迎えた駅ビルの建て替えをきっかけに駅、駅前広場、駅ビルなどを一体的に再編、整備するとともに、東西のまちをつなぐ線路上空デッキの新設や歩行者優先の駅前広場への再構成などで歩行者ネットワークを構築。グランドターミナルの顔となる空間を随所に配置し、新宿らしい様々な都市活動が展開される場を創出することを目指している。
「小田急百貨店 新宿店 本館」の建て替えが始まる
「新宿グランドターミナル」構想に沿って、複数のプロジェクトが動き出した。小田急線「新宿」駅、東京メトロ丸の内線「新宿」駅では駅ビルの再開発が始まっている。
新しい駅ビルは地上48階地下5階、高さ約260mの超高層ビルとなり、低層部はショッピング施設、高層部はオフィスが入る予定だ。駅ビルに入っていた「小田急百貨店 新宿店 本館」は2022(令和4)年10月に閉店し、解体工事が入っている。新しい駅ビルの完成は2029(令和11)年度が予定されている。
「京王百貨店 新宿店」と「ルミネ新宿 ルミネ1」も建て替えへ
小田急線「新宿」駅に隣接する「京王百貨店 新宿店」と「ルミネ新宿 ルミネ1」も建て替えが動き出した。まず、甲州街道の南側、「バスタ新宿」の西に地上37階地下6階、高さ225mの超高層ビルを整備する。この超高層ビルは2028(令和10)年度完成の予定だ。
その後、「京王百貨店 新宿店」と「ルミネ新宿 ルミネ1」の敷地を統合し、地上19階建て地下3階、高さ110mのビルを、2040年代完成を目指して整備する。これらの新しいビルはショッピング施設のほかオフィス、ホテルなどを併せ持つ複合ビルとなる。
近い将来、「新宿」駅の姿は大きく変わり、さらに使いやすいターミナルになるだろう。
動き出した「新宿グランドターミナル」構想で生まれ変わる「新宿」駅
所在地:東京都新宿区