暮らしを彩る中之島の文化・公共施設
大阪市北区中之島には文化施設も多い。
中之島の東に建つ「大阪市立東洋陶磁美術館」は、東洋陶磁のコレクションでは世界第一級の質と量を誇る美術館。総合商社の安宅産業と創業家2代目の安宅英一が集めた約1,000点の中国磁器や朝鮮磁器「安宅コレクション」を、住友グループ21社から大阪市に寄贈されたことを記念して、1982(昭和57)年11月に開館した。安宅コレクションは世界的にも評価が高く、その後も複数のコレクターや実業家からの寄贈を受け、常設展や企画展で貴重な作品を鑑賞することができる。
中之島のほぼ中央、四ツ橋筋の東には世界的に評価の高い「フェスティバルホール」もある。このホールは大阪に国際的な音楽祭を開催できるホールを造る目的で建てられた旧「フェスティバルホール」の跡地に造られ、旧ホールで定評のある残響を再現するため最新の技術を余すところなく採用していることが特徴だ。
「フェスティバルホール」から西に向かうと「国立国際美術館」がある。ここは第二次世界大戦後の現代美術を中心に所蔵する美術館で、2004(平成16)年に「万博記念公園」内から中之島に移転してきた。世界的に有名な建築家シーザー・ペリが設計した建物は展示室や収蔵室、ミュージアムショップなど美術館のほぼすべての機能が地下に収められているという特徴がある。多くの現代美術作品を鑑賞できる美術館として有名。
「国立国際美術館」からさらに西に向かうと、国際会議や学会などに使われる「大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)」もある。ここではコンサートや展示会などのイベントも多い。中之島周辺では構想から約40年を経て「大阪中之島美術館」が2022(令和4)年に開館し、さらに文化施設が充実した。
中之島で開催されるイベントにも注目
中之島周辺では「中之島まつり」や「中之島なつまつり」、「中之島ウエスト・冬ものがたり」など、1年を通して様々なイベントが開かれていることも特徴だ。
身近で多彩な文化や芸術を楽しめること、それも中之島の魅力といえるだろう。