「井の頭弁財天」は、「井の頭恩賜公園」にある井の頭池畔に建つ天台宗の寺院だ。関東源氏の祖である源経基が、伝教大師の789(延暦8)年作という弁財天女像をこの地に安置したのが始まり。その後1197(建久8)年に源頼朝が東国の平安を祈願して宮社を建立したとされる。1333(正慶2)年には新田義貞が鎌倉北条氏と対陣するにあたり戦勝祈願を行ったとも伝わるが、この鎌倉攻めで焼失して以降は衰退。江戸時代になって3代将軍徳川家光が再興した。現在の建物は、関東大震災で損壊した家光時代の堂舎に替わって昭和初期に再建されたもの。
徳川家康が江戸入府にあたって上水道の整備を行った際、水源に井の頭池を選んだことで、弁財天はその守り神として、また財産を授ける神として、さらには芸能や音楽の神として、江戸庶民の信仰を集めるようになった。現在でもご利益は、開運厄除、心願成就、金運上昇、入試合格、交通安全、当病平癒など広範にわたるとされ、都内のパワースポットとして人々が参拝に訪れる。
井の頭弁財天
所在地:東京都三鷹市井の頭4 井の頭恩賜公園内
開門時間:7:00~16:00
https://www.inokashirabenzaiten.com/