広島を代表する観光スポット
広島市から南西約20kmの瀬戸内海に浮かぶ厳島(宮島)は古くから信仰の地として親しまれてきた。その中心である「嚴島神社」や弥山は1996(平成8)年に、ユネスコ世界遺産に登録されている。また、2021(令和3)年には「嚴島神社」周辺の門前町が重要伝統的建造物群保存地区に指定され、歴史的な街並みが保全されることになった。
現在も広島近郊で歴史と自然を満喫できる観光スポットとして人気が高く、国内のみならず海外からも多くの人が訪れる。
「宮島口」桟橋から10分の船旅
宮島へのアクセスはJR山陽線「宮島口」駅から徒歩3分、広島電鉄「広電宮島口」駅から徒歩1分にある「宮島口」桟橋からの船を利用するのが一般的だ。その他、「広島港」からの高速船も運行されている。
「宮島口」駅にはJR山陽線で「広島」駅から27分、「広電宮島口」駅には広島電鉄で「紙屋町西」停留場から57分でアクセスできる。
日本有数の歴史を誇る「嚴島神社」
「嚴島神社」は推古天皇の時代に創建されたと伝えられる古社だ。平安時代には平家に信仰され、平清盛によって寝殿造の社殿が建てられた。平家滅亡後、「嚴島神社」は源氏にも崇拝されたが、徐々に衰退。これを再建したのが毛利元就で、大規模な改修を行い、現在の社殿も造られた。
今もその威容は衰えず、平舞台は日本三舞台の1つに、海上の高さ16mの大鳥居は日本三大鳥居の1つに数えられている。
瀬戸内海の多島美を満喫できる弥山
宮島には標高535mの弥山がそびえる。弥山では暖温帯性針葉樹のモミと南方系高山植物ミミズバイがともに生育する林、ヤグルマの群落など貴重な植物が見られることから、国の天然記念物にも指定されている。
弥山には宮島ロープウェーで気軽に登ることができ、山頂にある「宮島弥山展望休憩所」から望む瀬戸内海の島々の風景も美しい。
町家造りの建物が並ぶ「宮島表参道商店街」
「宮島桟橋」から「厳島神社」の間には「宮島表参道商店街」が広がる。ここには長い歴史を持つ建物が並び、風情ある街並みが情緒を醸し出す。カキや穴子、もみじ饅頭などご当地グルメの店も多く、食の楽しみも豊富だ。
「宮島表参道商店街」の西にはペンギンやアシカなどを見学できる「みやじマリン 宮島水族館」があるほか、「宮島表参道商店街」では鹿の姿を見かけることも多い。
歴史と自然、グルメを併せ持つ宮島は広島を代表する観光スポットとして、これからも訪れる人々を魅了するだろう。