営団地下鉄(現・東京メトロ)南北線、都営地下鉄三田線延伸で両線の接続駅へ
東京都港区の白金高輪エリアは古くから邸宅街として発展したが、長い間、近隣に鉄道の駅はなかった。東側にある都営地下鉄浅草線と京急本線の「泉岳寺」駅、南側にある都営地下鉄浅草線の「高輪台」駅、北東にある都営地下鉄浅草線と都営地下鉄三田線の「三田」駅からはいずれも徒歩で約10分の距離にあった。
2000(平成12)年9月、営団地下鉄(現・東京メトロ)南北線「目黒」駅から「溜池山王」駅間、都営地下鉄三田線「三田」駅から「目黒」駅間開通に伴い、白金高輪エリアに待望の「白金高輪」駅が開業した。
同時に、営団地下鉄(現・東京メトロ)南北線と都営地下鉄三田線は東急目黒線「武蔵小杉」駅までの直通運転を開始している。営団地下鉄(現・東京メトロ)南北線と都営地下鉄三田線は「白金高輪」駅から「目黒」駅間で線路を共用するため、両線ともに約半数の電車が「白金高輪」駅で折り返すことになった。
埼玉高速鉄道への乗り入れ開始、東急目黒線は「日吉」駅に延伸
2001(平成13)年、埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」駅から「浦和美園」駅間が開通し、営団地下鉄(現・東京メトロ)南北線は「浦和美園」駅まで直通を開始。これにより、埼玉県内にも乗り入れが始まった。また、2006(平成18)年から東急目黒線の急行運転が始まり、2008(平成20)年には東急目黒線「武蔵小杉」駅から「日吉」駅間が延長されている。
東急新横浜線、相鉄新横浜線開通で、さらにネットワーク拡大
近年も「白金高輪」駅の利便性は向上している。2022(令和4)年から東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線、東急目黒線の一部の電車が8両編成に増結され、混雑が緩和された。
2023(令和5)年3月には東急新横浜線「日吉」駅から「新横浜」駅間、相鉄新横浜線「新横浜」駅から「羽沢横浜国大」駅間が開通。東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線は東急目黒線、東急新横浜線、相鉄新横浜線を経由して、相鉄本線「海老名」駅、相鉄いずみ野線「湘南台」駅へと直通し、「新横浜」駅からの東海道新幹線利用も便利になる。
「品川」駅への新線整備も始まる
2022(令和4)年東京メトロは「白金高輪」駅から「品川」駅間約2.5kmの新線整備を発表した。2030年代半ばが予定されている開通後は東京メトロ南北線や都営地下鉄三田線の「白金高輪」駅折り返し電車の「品川」駅延長が予想され、「品川」駅からの東海道新幹線乗り換えや、今後開通が予定されるリニア中央新幹線利用も便利になりそうだ。
今や都内の地下鉄路線の拠点となり、さらなる利便性向上も期待できる「白金高輪」駅。白金高輪エリアの暮らしもますます便利になるだろう。
東京の地下鉄路線の拠点に発展した「白金高輪」駅
所在地:東京都港区