ハイセンスなスポットが増えてきた浅草エリア、上野エリア
東京23区の中央からやや北東に広がる台東区には浅草エリアの「浅草寺」や「仲見世通り」、上野エリアの「上野恩賜公園」や「アメ横」など観光地として人気のスポットも多い。
浅草エリア、上野エリア周辺は職人に愛されてきた街でもある。近年は、ものづくりに携わる人のアトリエやギャラリーが誕生するなど、おしゃれで高感度な人が集まるスポットも増えてきた。
食に関する道具が集まる「合羽橋道具街」
上野エリアと浅草エリアの間に広がる「合羽橋道具街」は食器、調理器具、食品サンプルなど食に関する各種道具を扱う問屋街で、飲食店関係者が多く集まる。
合羽橋の名の由来はかつてこの付近にあった大名屋敷にいた侍や足軽が内職で生産していた雨合羽を天気の良い日に干していたためという説、水はけが悪かったこの地の洪水を防ぐため、雨合羽職人の合羽屋喜八が私財で掘割工事を行い、それを隅田川の河童が助けたためという説がある。
この地には大正時代から古道具商が店を構えていたという。第二次世界大戦後に食器や調理器具を扱う店が集まり、現在のような道具街が形成された。
ハイセンスな人が集まる「カチクラ」
近年、蔵前エリアから御徒町エリアにかけては「カチクラ」と呼ばれ、注目されるようになった。この一帯には古くから装飾品やファッション雑貨などの職人やアーチストが多く、アトリエや工場が集まっていた。その後、「モノづくり」のまちとして、アートと融合した独自性のあるショップやギャラリー、カフェなどが次々と誕生。どこか懐かさもある中にハイセンスな雰囲気が漂い、人々を魅了させる街になっている。
「カチクラ」を代表する施設として「台東デザイナーズビレッジ」がある。ここは廃校になった小学校の校舎を利用したファッションや雑貨、デザイン関連のクリエイターを支援する施設だ。ここで育ったクリエイターが「カチクラ」でアトリエやショップを構えることも多いという。通常は一般開放されていないが、アトリエ開放やワークショップなどのイベントも開催されている。
「御徒町」駅と「秋葉原」駅の間のJR山手線やJR京浜東北線の高架下に広がる「2k540(二―ケーゴーヨンマル)」はモノづくりをテーマにした複合施設だ。ジュエリー、革製品、クラフト、陶器などの工房とショップが集まり、クリエイターと話ができることもある。
隠れ家的なショップが点在する「奥浅草」
浅草エリアは国際的な観光地としてにぎわう。近年、「浅草寺」の北側にはおしゃれなカフェやグルメの店が増え、「奥浅草」と呼ばれるようになった。おしゃれなカフェや、洋菓子店、スパイス料理店、センスのよい雑貨のショップなど、散策にも楽しい。
「奥浅草」の「今戸神社」は伊弉諾尊と伊弉冉尊を祭神とし、縁結びの神様として知られている。招き猫発祥の地とも言われ、境内には多くの招き猫が置かれている。
新たな名所が続々と誕生している浅草エリアから上野エリア。ここを訪れる度に発見を得られるだろう。
浅草エリア、上野エリア周辺で通が集まるスポットを訪ねる
所在地:東京都台東区