センスの良い街並みが魅力の自由が丘

都内随一の洗練されたおしゃれエリア

自由が丘は、東急東横線と東急大井町線が交差する場所に位置するエリア。センスの良いショップが建ち並び、街歩きを楽しみながら、のんびり買い物できるのがこの街の魅力といえる。ふたつの路線が通り、「渋谷」駅からも近いため、駅周辺は賑やかだが、少し駅から離れると、あたりは閑静な住宅街。住む街としての魅力も高く、「住みたい街ランキング」などではいつも上位にランクインしている。

1927（昭和2）年に東京横浜電鉄東横線（現：東急東横線）が開通。その際、「自由が丘」駅は「九品仏前」駅として誕生した。しかし、その2年後の1929（昭和4）年に目黒蒲田電鉄大井町線（現：東急大井町線）が開通し、より「九品仏 浄真寺」に近い場所に「九品仏」駅が設置されることとなった。そこで「九品仏前」駅は改称されることとなり、その頃創立した「自由ヶ丘学園」にちなんで、「自由ヶ丘」駅と名づけられた。また、このあたりの地名としても「自由ヶ丘」が採用。その後、「自由ヶ丘」は「自由が丘」へと変更された。

「自由ヶ丘」駅という駅名を決めるにあたって尽力したのが、この地に日本のモダンダンスの先駆けとなる舞踊研究所を開設した石井漠などの文化人だ。このエリアには、小説家の石川達三や石坂洋次郎、随筆家の渋沢秀雄、作曲家の山田耕筰や伊福部昭、画家の小絲源太郎や岡本太郎や宮本三郎、写真家の金丸重嶺など、そうそうたる人々が居を構えていた。そして、互いに交流するなど、このエリアの豊かな空気感の醸成に影響を与えていた。

昭和時代には、「自由ヶ丘」駅から一歩離れた世田谷区の奥沢、尾山台、等々力、上野毛（旧玉川村）付近で「玉川全円耕地整理」が実施された。玉川全円耕地整理は、玉川村の村長・豊田正治など地元の有志たちによる土地やインフラの整備で、これにより計画的な街づくりが行われ、今なお落ち着いた街並みが広がる自然豊かな高級住宅街として高い人気を誇っている。

ショッピングの選択幅が充実

現在、「自由が丘」駅の周辺には、多くの商業施設が集まり賑やかだ。おしゃれな専門店と「東急ストア」が入るショッピングセンター「フレル・ウィズ自由が丘」や、個性あふれるショップが並ぶ「トレインチ自由が丘」、ファッション、エステ、ヘアサロンなど、大人の女性を意識したテナントが入る「Luz 自由が丘」と、いずれも個性豊か。

また、「自由が丘のベネチア」と呼ばれる「La Vita（ラ・ヴィータ）」も人気スポットだ。イタリア・ベネチアをイメージしたオープンテラスがあり、横にはゴンドラが浮かぶ運河もある。このように異国情緒あふれる中でショッピングを楽しめるのは、自由が丘ならでは。同様に、ヨーロッパの街並みを思わせる石畳の「マリクレール通り」など、「自由が丘」駅南口に広がる「自由が丘南口商店会」も、この街の魅力のひとつとなっている。

有名店もたくさん、自由が丘のスイーツめぐり

さらに、自由が丘で欠かせないのがスイーツ店やカフェだ。定番ケーキのモンブランを日本で初めて店に出した「東京 自由が丘 モンブラン」、「お菓子のホームラン王」として有名なナボナを販売している老舗和菓子店「亀屋万年堂 自由が丘駅前総本店」などの老舗をはじめ、パティシエ辻口博啓氏による「Mont St. Clair（モンサンクレール）」や、ロールケーキ専門店「自由が丘ロール屋」、さらに、スイーツのテーマパークから韓国トレンドを楽しめるスイーツエンタメパークへとリニューアルした「自由が丘スイーツフォレスト」など、まだまだたくさんの名店が街を活気づけている。

また、自由が丘は、年間を通して様々なイベントが実施されることでも知られている。4月には、南口緑道の桜の下で開かれる「自由が丘さくら祭り」、「スプリングフェスティバル」。5月には、ゴールデンウィークに行われる「自由が丘スイーツフェスタ」や、フードコートが出たりイベントステージでのパフォーマンスが見られる「マリクレールフェスティバル」。

9月は、長い歴史を誇る「熊野神社」で、お神輿などが出て行われる「熊野神社例大祭」。10月は、「尾山台フェスティバル」や、飲食やショッピング、コンサートを楽しめる「自由が丘女神まつり」などが行われる。「自由が丘女神まつり」は、1973（昭和48）年から開催されており、自由が丘の様々なイベントの中でも最大規模の50万人が集まるといわれる。様々な仕掛けで、訪れる人も、ここに住む人も、両方を楽しませてくれる街が自由が丘なのだ。

センスの良い街並みが魅力の自由が丘
所在地：東京都目黒区